相続税 3.相続財産の評価
土地や建物などをもらったとき、又は相続したときの評価は、原則として相続税評価額となります。
相続税評価額とは
1.土地など
(1)宅地
宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式とがあります。
市街地の大部分で使われる路線価方式は、その土地の面している道路に1m2当たりの評価額が付けられており、この評価額に面積を掛けて計算する方法です。
小規模宅地等の特例
被相続人やその人と生計を一にしていた親族が利用していた宅地については、次のように評価額が減額される特例があります。
宅地の種類 | 限度面積 | 減額割合 |
---|---|---|
(1)特定事業用宅地等 被相続人の事業(不動産の貸付を除く)を引き続き営むなどの宅地 |
400m2以下 | 80% |
(2)特定居住用宅地等 被相続人と同居の親族が引き続き居住するなどの宅地 |
240m2以下 | 80% |
(3)一般の事業用・居住用宅地等 (1)(2)以外の宅地で、相続人等が引き続き貸付け又は居住する場合などの宅地(平成22年4月1日以後開始した相続に適用) |
200m2以下 | 50% |
なお、上記特例の要件を満たす宅地等が複数の場合は限度面積の調整が行われます。
この特例は、対象となる宅地等に関して、遺産分割が成立していないと適用を受けることができません。
(2)借地権
借りた土地に建物を建てて、地代を払って利用していると借地権として評価します。
(3)農地
農地は、純農地、中間農地、市街地農地、市街地周辺農地の別に評価します。
(4)その他の土地等
このほか、山林、原野、雑種地、永小作権、耕作権、生産緑地などがあります。
2.建物
建物の固定資産税評価額が相続税評価額となります。アパートや貸家など、貸している建物については、借家権割合相当額を減額して計算します。
3.有価証券
(1)上場株式
相続開始の日の終値か、その月・前月・前々月の3か月間の月平均株価のうち、一番低い価額で評価します。
(2)上場されていない会社の株式および出資
評価しようとする会社を、大会社・中会社・小会社に分類し、次にその株主が中心的な株主であったかどうかにより、それぞれ異なった評価方法で評価します。
日本税理士連合会編 平成23年9月1日現在の法令による