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マイナンバー社会保障・税番号制度

海老原玲子税理士

東京RS税理士法人
 海老原会計事務所

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TEL:03-5612-1821

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やさしい税金教室

相続税 4.相続税の計算と速算表

事例をもとに相続税の計算をしてみましょう。相続人は、妻、長男、長女の3 人です。長男は、3,000万円の贈与を受け相続時精算課税を選択し、100万円を納税しています。

1. 遺産の総額

現金・預金・株式 6,500万円
土地・建物(小規模宅地等の特例適用後) 5,000万円
生命保険金 5,000万円-1,500万円
(500万円×3人=1,500万円は非課税)
3,500万円
死亡退職金 2,000万円-1,500万円
(うち500万円×3人=1,500万円は非課税)
500万円
贈与財産(相続時精算課税制度選択) 3,000万円
その他(うちお墓、仏壇は非課税) 300万円

総遺産額 1億8,000万円
   
債務(借入金) △500万円
葬式費用 △300万円

正味の遺産額 1億8,000万円


相続税の速算表
課税価格 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円〃 15% 50万円
5,000万円〃 20% 200万円
1億円〃 30% 700万円
3億円〃 40% 1,700万円
3億円超 50% 4,700万円

(1)正味の遺産額
1億8,800万円 - 800万円 =1億8,000万円

(2)課税遺産額
(正味の遺産額)  (基礎控除額) (課税遺産額)
1億8,000万円 - 8,000万円 = 1億円

(3)法定相続分で按分
1億円 × 1/2 = 5,000万円(妻)
1億円 × 1/2 × 1/2 = 2,500万円(長男、長女)

(4)相続税の総額の計算
5,000万円 × 20% - 200万円 = 800万円(妻)
2,500万円 ×15% - 50万円 = 325万円(長男、長女)
800万円 + 325万円 × 2 = 1,450万円

(5)各人の相続税額(例:法定相続分どおり遺産を分割した場合)
1,450万円 × 1/2 = 725万円(妻)
1,450万円 × 1/4 = 362.5万円(長男、長女)

(6)税額控除の計算
① 配偶者の税額軽減 1,450万円× 9,000万円/1億8,000万円 =725万円
② 相続時精算(3,000万円-2,500万円)×20%=100万円
③ 未成年者控除 6万円×3年(20-17)=18万円

(7)納める税金の合計
妻0円+長男262.5万円+長女344.5万円=607万円

2. 遺産に係る基礎控

遺産に係る基礎控除額(相続税の課税最低限)は、次の計算によります。
5,000万円 + 1,000万円 × 法定相続人の数

3. 相続税額の2割加算

親、子、配偶者以外の人が相続等により財産を取得した場合には、相続税額にその税額の2割を加算します。したがって、兄弟姉妹や孫(養子となった孫も含む)は、相続税額が2割増えます。
ただし、代襲相続人となった孫は加算の対象とはなりません。

4. 税額控除の計算

相続人のそれぞれの事情により、税額が控除されます。

(1)配偶者の税額軽減
残された配偶者の生活の保障や遺産形成に貢献した内助の功などを配慮した規定です。配偶者が相続した財産が、配偶者の法定相続分相当額以下の場合には、相続税がかかりません。また、法定相続分を超えても1 億6,000万円までは、相続税はかかりません。ただし、遺産分割が成立していることが条件です

(2)未成年者控除
相続人の年齢が20歳未満のときは、成人に達するまで、1年につき6万円が相続税額から控除されます。

(3)障害者控除
相続人が障害者に該当するときは、85 歳(平成22 年3 月31日以前開始した相続は70歳)に達するまで、1年につき6万円(特別障害者は12万円)が相続税額から控除されます。

(4)贈与税額控除
暦年課税
相続開始前3年以内の贈与財産の価額(贈与時の価額)は相続財産の価額に加算し、その贈与により支払った贈与税額は相続税額から控除されます。
相続時精算課税制度
相続時精算課税を適用した贈与財産の価額(贈与時の価額)は相続財産の価額に加算し、すでに支払った贈与税額は相続税額から控除されます。なお、控除しきれない贈与税額は、申告することにより還付されます。

(5)非上場株式等の相続税の納税猶予
中小企業の代表者から後継者である相続人が、その会社の株式等を相続などにより取得した場合には、その株式等に係る相続税額のうち、一定額が納税猶予されます。
適用に当たっては、相続開始前に経済産業大臣に対する手続きが必要です。要件、手続きが複雑なため、詳しくはご相談ください。

日本税理士連合会編 平成23年9月1日現在の法令による